沖田の日記

I want to become unemployed.

叱らないし、褒めない。

 

最近はアドラー関連の本を読むことが多いのですが、学校でもかなり意識して実践しています。

 

f:id:kjux3r7335:20190316145117j:image

 

僕が好きなアドラーの考え方の一つに「課題の分離」というものがあります。

それが自分の課題なのか、相手の課題なのかを見極めて、相手の課題には介入しないという考え方です。

子供が勉強しようがしまいが、それは教師の課題ではありません。

勉強しなかった結果を最終的に引き受けるのは子供自身なので、僕の課題ではないし、そこに介入してはならないのです。

 

放任するわけではありません。

子供が勉強しないでいるときにもしっかり見守っていきますし、勉強をしようという態度を示すならその援助をしていきます。

 

学校教育の現場では「叱ることは極力避け、褒めて子供を伸ばしていきましょう」ということが提唱されています。

しかしアドラーは褒めることも叱ることも推奨しません。

子供を尊敬し、そのままの自分に価値があるんだと示し、共同体に対して貢献しているのだという感覚を育もうとします。

 

僕の学校にも落ち着きのない学級はあり、担任は毎日のように叱りつけています。

アドラーは叱ることについて教育的効果はないと言います。

そこに効果があるなら、叱り続ける必要など生じないはずなのに、実際はそうなっていないのですから。

 

叱ると子供からは反発が生まれてきます。

社会に出たときに厳しい上司はいるでしょうし、叱りつける教育を受けて耐え抜いてきた大人はそれに対しても耐性を見せるかもしれません。

けど、そうじゃなくて叱られることによって潰れてしまう子も多いでしょうし、そもそも叱ることに対して肯定的な時流ではないですし、エスカレートすれば結局叱ること自体がパワハラに繋がりかねません。

 

ていうか、子供から反発を受け続ける教育は、教師も(子供も)消耗が激しすぎます。

 

では褒めることについてはどうなのでしょうか。

褒めることで本人の承認欲求が満たされ、更にやる気を出していく姿勢を期待するのは理解できます。

できなかった部分に注目するのではなく、できた部分に注目し、褒め、認めていく教育。

まぁ実際にはどのレベルを褒めればいいのかよくわからないし、子供によってそのレベルを変動しないといけないので「あいつは褒めてもらえたのに自分は褒められなかった」みたいなことも起きるんじゃないかと思うし、教師側としても「このレベルならあの子は褒めてあげてもいいけど、この子に対してはこのレベルで褒めるにはあまりにも物足りなさすぎるというか、むしろ小馬鹿にすることになるんじゃないか」みたいな、判断に難しい状況もあるのではないかと思います。

 

また、「褒めてくれる人がいないと適切な行動ができない」という子になってしまうのも本位ではないですし、ここに関しては「叱る人がいなければ何をしてもいい」という子にならないようにするのと似ている部分があります。

更に、社会に出れば褒めてくれる人ばかりではありません。

むしろ厳しいことを要求してきて、できなければ叱ってくる人のほうが多いかもしれません。

褒められることだけで育ってきた場合は、そういう社会に対して適応ができないという事態も起こりうるのではないでしょうか。

 

じゃあどうすればいいのか。

アドラーは褒めることも叱ることも推奨せず、尊敬することを推奨します。

そのままのあなたで十分に価値があるのだと示すのです。

他人に認めてもらうのではなく、自分で自分を認められるようにしていくのです。

自分には価値があるのだと思わせていく。

「勇気づけ」とアドラーは言います。

 

これは「褒める」とは違っていて、そもそも褒めるというのは上の立場の人間が下の立場の人間に対して行う行為だと言うのです。

「えらいね」「よくできたね」という褒め言葉はその典型的な例でしょう。

そうではなくて対等な人間として子供にも接する。

上下ではなくて横のつながりとして。

そしてその場合の「勇気づけ」とは「ありがとう」「僕は嬉しいよ」というような言葉がけになっていき、「自分はここにいていいんだ」「自分には価値があるんだ」という自己肯定感につながっていくのです。

 

社会に出たときに褒められなくても叱られても関係なく、「自分には価値がある」と思えるような人になれるように。

いや、叱られたらさすがに自己否定に走ってしまうかもしれませんね…(僕の場合は)。

それでも世界は敵ではなく、自分の仲間なのだ、僕はその共同体の一員として貢献し、価値のある人間なのだと思えるように、自分自身もそうなっていきたいものです。

 

 

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

 
幸せになる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

幸せになる勇気――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

 
マンガでやさしくわかるアドラー式子育て

マンガでやさしくわかるアドラー式子育て

 
アドラー心理学でクラスはよみがえる:叱る・ほめるに代わるスキルが身につく