沖田の日記

がんばれ、おれ。

おばあちゃんが亡くなった日。

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今日、胃がんでおばあちゃんが亡くなりました。

 

午前4時52分。

 

病院のベッドの上でした。

 

 

***

 

 

「おばあちゃんの呼吸が弱くなっている、そんなに長くないだろう」ということを母から一昨日の夜だったか、聞きました。

 

昨日の日中にお仏壇のある部屋を少し片付け、夕方から都内に出ていました。

 

21時ごろ母から電話があって

 

「おばあちゃんの血圧が下がってると病院から連絡があった。すぐに帰ってこれる?」

 

とのこと。

 

特急電車に乗って、22時半頃帰宅しました。

 

それから母、妹と病院へ。

 

先に父が病室に入っており、血圧は一旦上がったものの、でもいつまでもつかはわからない状況でした。

 

酸素マスクをつけて、ベッドの足の方は上げられて脳に血が行くようになっています。

 

生きている、というよりは、生かされている感じ。

 

それでもおばあちゃんはまだ生きているのでした。

 

ぼくはこっそり手を握ってみました。

 

畑仕事をしていつも泥で汚かった手。

 

そのときはもちろんキレイにされていましたが、指の腹のザラザラ感なんかを確かめていました。

 

ずっと何十年も畑仕事をしてきた手がこれなんだなと、思いました。

 

おばあちゃんが元気だったときは汚くて敬遠していた手を、死ぬ前に握れました。

 

手を離し、おばあちゃんを眺めていると、時々手をわずかに動かしたりしていました。

 

看護師さんのお話ではもう意識はどれほどあるかわからないくらいだそうです。

 

 

 

どうなるかわからないし、しばらくは大丈夫かもしれない状況なので、僕と妹は一旦家に戻ることに。

 

帰って深夜1時半ごろに眠りにつきました。

 

3時にぼくのスマホが鳴ります。

 

母からでした。

 

「また数値が下がって、(命を引き取るのは)午前5時ぐらいになるだろうとのこと。看取りに来る?」

 

妹を起こして病院に向かいました。

 

病室では父が話しかけています。

 

「おばあちゃん、おい、おばあちゃん」

 

母も言います。

 

「おばあちゃん、Nちゃん(妹の名前)が来たよ」

 

ぼくも話しかけます。

 

「おばあちゃん」

 

 

 

おばあちゃんは母から嫌われていました。

 

いわゆる嫁と姑の争いで、母は「子供を大学に行かせたい」という考えでしたが、おばあちゃんは「手に職をつけたほうが良い」という考えでした。

 

昔の考え方、価値観だったのです。

 

僕も妹も母と一緒にいる時間のほうが長かったので、母派ではありました。

 

そんなこともあっておばあちゃんとの距離は離れていました。

 

同じ家に住んでいてもほとんど会話をしなくなりました。

 

おばあちゃんはたまに「これ食うか」とおまんじゅうなんかを渡してくれたりしました。

 

甘いし量も多いので、食べるのには少し苦労しましたが。

 

 

 

耳が遠くなっていき、足も悪くしてしまい、ここ数年は介護施設に入っていました。

 

母は時々見舞いに行っていましたが、ぼくは行くのをめんどくさがっていました。

 

認知症にもなっていき、父のこともわからなくなってきました。

 

昨年末、胃にがんがあるのが見つかって病院に入院。

 

そして、今日になりました。

 

 

 

最後のベッドの上で、おばあちゃんは目尻に涙がありました。

 

呼吸はしていますが、本当に虫の息。

 

動くこともなくなってきました。

 

ベッドの周りには父と母と妹と僕。

 

死ぬときに家族が一緒にいてくれて、嬉しかったんじゃないかなと思います。

 

ぼく達のことを認識できていたのかはわからないけど。

 

 

 

数分後、おばあちゃんの呼吸は止まりました。

 

苦しんだ様子もなく、逝ったように思います。

 

 

 

 

 

価値観が古いままでも、

 

母と仲が悪くても、

 

孫が避けるようにしていても、

 

お風呂に入った後が泥で汚れていても、

 

おばあちゃんは孫の僕らのことをかわいがってくれてたんじゃないかなと思います。

 

おばあちゃん、もうちょっといろいろ話すればよかったね。

 

ごめんね。

 

ありがとうね。

 

最後は苦しくなかったですか?

 

痛いところはなかったですか?

 

今朝旅立って、今ごろおじいちゃんに会えていますか?

 

30年ぶり以上だから、積もる話もあるでしょうね。

 

 

 

***

 

 

 

おばあちゃんが亡くなって、この記事を書いてる途中で初めて涙が流れました。

 

おばあちゃんはもういないんですね。

 

おばあちゃん。

 

 

 

本当に、ありがとう。