沖田の日記

のほほんとした雑記。

ZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイ社の社是を知っているか?

 

「世の中本当に大事なものはお金ではない」と教わってきた。

しかし大人になってみれば、「人生でどれだけお金が大事か」を痛感させられる。

今日はそんな「お金」について少し考えてみたい。

 

参考にする本は『投資家が「お金」よりも大切にしていること (星海社新書)』だ。

 

 

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「お金儲け=悪」?

 

日本人はお金に対してあまり良いイメージを持っていない。

本の著者・藤野英人さんは明治大学商学部の講師も務めているということだが、授業でアンケートを取ると、8割の学生が「投資=ダーティー」「お金儲け=悪」だと思っているという結果が出たらしい。

起業したいとかベンチャーで働きたいと宣言する学生も、「お金儲けがしたい」とは言わない。

 

自分の話を挟んで申し訳ないが、僕も非正規雇用の身で、教員採用試験の合格に向けて勉強している。

志望動機に「給料が安定するからです」とは書けないし、面接でもそんなことは言えない。

でも心のなかでは「給料・賞与も超大事」だと思っている。

お金がないと心穏やかに暮らせないのだ。

そうした現実を見ないように、見せないようにするために、子どもには「大事なのはお金じゃない」と教えるのだろうか。

逆に「お金は大事だからちゃんと稼げる人になれ」と教えたほうがいいのではないかと思う。

貧すれば鈍する(どんな人でも貧乏すれば卑しい心を持つようになってしまうという意味)」ということわざもあるくらいだ。

 

藤野さんは本の中で

 

特に、地方に行くほどお金の話をするだけで顔をしかめられたり、うしろ指をさされたりします。投資の話をすると、年配の方から「汗水たらして真面目に働かないとダメでしょ」と、お叱りを受けることすらあります。(p28)

 

と言う。

まさに「金持ち父さん貧乏父さん」のようである。

 

 

日本人が美徳とする「清貧の思想」

 

広辞苑によると、清貧とは「行いが清らかで私欲がなく、そのために貧しく暮らしていること」であるという。

この清貧という考え方が広まったのは『清貧の思想』という本がベストセラーになったからで、西行吉田兼好松尾芭蕉らといった過去の偉人の生き方や言葉を紹介しながら「清く貧しく美しく」の日本人の素晴らしさを紹介しているとのこと。

 

「貧しく」といっても、理想的な生き方を実現するために積極的に受け入れた貧しさであり、心の貧しさではない。

お金やモノを貪らず、物質的な豊かさを捨て去った生き方のことなのだ。

そしてこれには藤野さんも「美しいし、ステキな価値観」だと評価している。

 

ミニマリストもそういう考え方だよね。

 

しかしここで本来の解釈とは異なった解釈が生まれてしまう。

 

「理念に生きるために、あえて豊かな生活を拒否する」という思想が、「豊かになるためには、理念を捨てて汚れて生きなければいけない」という考え方に変わってしまったのです。

それが「豊かになることは汚れることだ」となり、「お金持ちは何か悪いことをしてお金持ちになったに違いない」といった考え方になったのでしょう。(p57)

 

ゆるく生きることに焦点を当てると、

「お金は必要だけど多くはいらない。心が苦しくなく楽しくできる仕事で穏やかに暮らしていきたい」

といった考え方になると思う。

「悪いことをしてでも大金を」とは思ってないし、「高級品をたくさん所持したい」とも思ってない。

ただ「心の平安を保つために最低限のお金はほしい」という思いがあるだけだ。

 

「年収と幸福度は比例しない」と言われるが、それも年収600万円までは比例して幸福度が上がっていき、そこでカウンターストップがかかると聞いたことがある。

年収600万円でストップして全然いい。

それ以上のお金に興味はないのだ。

 

藤野さんも「清いことはとてもすばらしい。でも、そのために貧しくある必要はないし、ましてや貧しいことそのものは、正義でもなんでもない」と言い切っている。

 

私は、そういった「(間違って解釈された)清貧の思想」ではなく、清らかで豊かになることを目指す「清豊の思想」こそ、私たちは考えていかなくてはならない、と思っています。(p58)

 

普通に考えれば「良いこと(仕事)をすればその対価としてお金をもらえる」って話なので。

血眼になるんじゃなくて、ゆるゆると良いことをして、豊かに暮らしていくのが丁度いいんじゃないかなと思う。

 

 

***

 

 

ひとつ例をあげますが、本の中でスタートトゥデイという会社について取り上げられています。

ZOZOTOWNを運営している会社です。

 

スタートトゥデイの社是は、「カッコいいこと」です。すべての判断は、この「カッコいいこと」かどうかで決められているそうです。

(中略)

「カッコいいかどうか」という問いは、非常に本質的で深いものです。それは、あいさつや遅刻といったことだけではなく、ビジネス全般にも関わってくる問いです。

自分たちだけが儲かって、取引相手を泣かせている状態は、やはりかっこ悪いですよね。取引相手、お客さん、そして自分たちが心地良い気持ちになれるほうがカッコいいと思います。そういう環境をどのようにつくるかを考えるきっかけになるわけです。(p160,161)

 

スタートトゥデイの前澤社長といえば、ツイッターで批判してきた女子高生に対して汚い言葉で罵倒してしまったことがありましたが、その行動自体は「カッコ悪いこと」だったと思います。

しかしそれが大問題となった翌日、前澤社長は社員ひとりひとりの席を回って、謝ったそうです。

 

藤野さんは「謝罪=負けだと思っている人は「前澤かっこ悪い」と思うでしょうが、きちんと謝ることはステキなことだと思っている人には、とてもカッコいいエピソードになるのではないでしょうか」と言います。

剛力彩芽さんもこういうところに惹かれたのかもしれませんね。

 

 

***

 

 

「お金」よりも大切なこととは何かということは、このスタートトゥデイのような姿勢にヒントが隠されているのかもしれません。

そしてこれが「清豊の思想」です。

 

宝塚歌劇団のモットーは「清く正しく美しく」ですが、

我々も「清く正しくカッコよく」を心がけて生きたいものです。

 

そんな自分を目指して、仕事に勉強に、楽しくがんばっていきたいですね。  

 

 

投資家が「お金」よりも大切にしていること (星海社新書)

投資家が「お金」よりも大切にしていること (星海社新書)